瓦の美しさに魅せられて

高校を中退したあと、初めて屋根の上に立ちました。
それまで、家の屋根を意識して見たこともなく、瓦の重要性など考えたこともありませんでした。
真夏の暑い日。熱を持った瓦に足を取られ、低温やけどを負い、足の裏にはマメができました。
けれど、そのとき目の前に広がっていたのは、美しく整然と並んだ瓦の姿。
つらさよりも、「なんて綺麗なんだ」という気持ちが強く残っています。
それから、私は瓦の世界にのめり込むようになりました。
休日も瓦のことばかりを考え、ふとしたときに手が勝手に“瓦を葺くように”動いてしまうほどです。

そんなある日、全国で社寺専門の瓦葺きをされている職人の方々と出会い、各地の現場でご一緒させていただく機会を得ました。
鹿児島ではなかなか経験できない「社寺の瓦葺き」という貴重な現場で、まだ駆け出しだった私に「やれやれ」と声をかけ、瓦を葺かせてくれた親方。
そして、その親方のもとで腕をふるう職人の皆さん。
今の私があるのは、そんな出会いと学びがあったからこそです。
感謝と敬意を胸に、これからも一枚一枚に想いを込めて、より高みを目指して瓦を葺いてまいります。

日本の屋根文化を未来へつなぐために
近年、住宅の屋根から瓦が少しずつ姿を消しつつあります。特に伝統的な「和瓦」を用いた屋根は、地域でも珍しくなってきました。
その背景には、価格やデザインの流行、さらには震災後の“瓦離れ”といった影響があります。
しかし、私たちは”瓦こそが日本の気候と建築文化に最も適した屋根材”だと信じています。
ここでは、瓦が持つ本当の価値と、私たち職人が抱く想いをお伝えします。

瓦屋根は、瓦と屋根下地との間に自然な空間(通気層)を持ち、その隙間に風が通ることでさまざまな効果を発揮します。
これらは、単に「屋根を覆う」だけでなく、住まいを守る機能として非常に優れた役割を果たしています。

瓦は、今から約1400年前、西暦588年に百済から日本へ伝来しました。
その頃に焼かれた瓦の一部は、今もなお社寺仏閣の屋根に現存し、建物を守り続けています。
これは、瓦がいかに耐久性に優れた素材であるかを証明する事実です。
しっかり焼かれた良質な瓦を使い、職人が丁寧に施工すれば、一代、二代と世代を超えても屋根に手を加える必要がない。そんな持続可能な素材は、他にはなかなかありません。

日本に伝わった瓦は、時代を経て少しずつ形を変え、「本瓦(ほんがわら)」として社寺や格式の高い建物に用いられるようになりました。
それをより民家向けに簡略化したのが「簡略和瓦」です。
本瓦も簡略和瓦も、日本の伝統が生んだ美しい屋根材であり、それを手作業で葺く職人の存在もまた、日本の伝統の一部。
私たちは、実際に社寺建築の現場で曲線の美しさを学び、職人の手で焼かれた一枚一枚の瓦に触れながら、技術と心を磨いてきました。

しっかりとした瓦と丁寧な施工をすれば、屋根は何十年も美しく機能し続けます。
だからこそ、極端に言えば屋根屋の仕事は一度やればしばらく必要ないとも言えます。
それでも、瓦を想いを込めてつくり、丁寧に葺くことこそが私たちの使命です。
この仕事を通して、瓦の良さを伝え、未来の世代にも「屋根といえば瓦だ」と思ってもらえることが何より大切だと考えています。

私たちの役目は、ただ屋根を仕上げることだけではありません。
これから瓦業界に入ってくる若い世代に、瓦の価値・伝統・技術・想いを受け継いでいくことも、私たち職人の大切な役割です。
瓦という文化を残すために、そしてこの国の美しい屋根を守り続けるために。
私たちは今日も一枚一枚に想いを込めて、屋根と向き合い続けています。
| 商号 | 株式会社瓦心 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役 松山 遥 |
| 所在地 | 〒890-0001 鹿児島県鹿児島市千年1丁目48-4 |
| 連絡先 | TEL.099-800-2889 FAX.099-800-5896 |
| 創業 | 平成27年1月 |
| 設立 | 令和4年8月 |
| 事業内容 | 瓦工事全般、屋根葺き替え、雨漏り修理、屋根の点検・メンテナンス |
| 建設業許可 | 鹿児島県知事許可(般)第17716号 |
| 在籍資格者 |
|
| 対応エリア | 鹿児島県内全域 |
| 営業時間 | 8:00~18:00 |
| 定休日 | 日曜日 |